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14:45〜15:00 |
微細藻類/餌料生物/大量培養の効率化/高栄養
所属 | : |
(独)水産総合研究センター 養殖研究所 生産技術部 育種研究グループ |
発表者 | : |
岡内 正典 |
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【キーワード】
微細藻類/餌料生物/大量培養の効率化/高栄養
【内容】 1960年代に「つくる漁業」が発展して以来,多くの微細藻類の魚介類に対する餌料価値が評価されてきた。今では餌料価値や増殖率に優れる数種が選択されている。養殖研究所では,それらの種類の中から,さらに高水温条件下でも容易に増殖し,かつ栄養価に優れる株を約20年間選抜育種し,特性評価を行ってきた。その結果,タンパク質や総脂質含量に富み,30〜35℃の条件下でも増殖する株を選抜することに成功した。これらの株は,培養の容易さなどの特性から,工学的技術を導入したより効率的な高密度培養装置の開発,あるいは二酸化炭素や余剰の窒素・リン・重金属類など再利用,などによりさらに経済的かつ効率良く培養できるようになる可能性は高い。その結果,生物の餌料のみならず魚類・家畜などの人工配合飼料への添加物,あるいは有用物質の抽出・利用にも発展できると期待される。これらの藻類は選抜育種により作出されたもので,突然変異体の誘起や遺伝子組換え等の操作は行っておらず,「食の安全性」の点で問題は無い。また,近年,強く求められている「資源の再利用」と「環境への配慮」にも適していると思われる。今後はこれらの微細藻類を水産分野に利用するするとともに,他分野での利用の可能性も探索する予定である。
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特許等知的財産関連の状況 |
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申請検討中 |
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研究開発の段階 |
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開発研究/事業化研究 |
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その他アピール点 |
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選抜育種法により高水温耐性・高栄養の微細藻類株を作出したので
以下のような共同研究を求めている。
・魚介類や家畜用の餌料・飼料としての実用化研究
・微細藻類の効率的培養器の開発及び回収技術開発
・環境への配慮(二酸化炭素,窒素・リン及び重金属類の再利用)
・食品としての安全性に配慮した研究
・健康食品など機能性食品としての利用 |
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